
嫁様!次は何をお手伝いしたらいいですか?

そうね、じゃあそっちの鍋に醤油をひとまわし入れてね。

(ひとまわし?鍋のサイズやスピードで倍以上変わるやろ?)

あ、ごめん聞こえなかった?醤油ひとまわしお願いね。

それは大さじどのくらい?何ml?何秒?

こいつめんどくさいな
料理が苦手なのに勇気を振り絞って手伝いに行き、このように役に立たない認定をされたことがある旦那様もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
とかく料理には「それ実際どのくらいの量なんだ?」という表現がたくさんあります。
私含め理系出身の皆様はちゃんと計測しないことへの失敗の不安が付きまといますよね。
今回はそのような様々な表現がなされる分量について、その目安量をまとめつつ、付き合い方に関してお伝えさせて頂きます。
料理における曖昧表現と目安量
さて、料理における分量表記に関して少し例を出しながらお話ししていきたいと思います。
「少々」
まずは頻出単語の「少々」です。これはそんなに味に敏感でない方にすると「入れたっけ?」という程度の変化をもたらします。
他の表現に合わせると
「塩少々」=「親指と人差し指でつまんだ量」=「約0.6g」=「小さじ1/8杯」
となります。
入れ忘れても誰も気がつかない可能性がありますが、細やかな作業をした気になれるのでそっと入れてみましょう。
「ひとつまみ」
「少々」とどう違うのか料理をしない方にはさっぱりな表現ですが、こちらもやはり料理本等でよく見られます。
「塩ひとつまみ」=「親指と人差し指と中指でつまんだ量」=「約1g」=「小さじ1/5杯」
ということらしいですが、このあたりから見た目的には「お、入れたね。」と感じる様な量になってきます。
全くの余談ですが、奥様から「塩を一掴み入れろ」と言われたら、その料理は旦那様専用です。
何か理由があるはずです。先ずは思い出せる限りの事象を思い浮かべ誠心誠意謝罪しましょう。
「一振り」
因みに塩や胡椒のような粉末系だと「一振り」というものが出てきますが、
こちらは一回振るという回数は定量ですが、力加減や傾けている時間により実際量には当然ブレがあります。
一振りの量に関しては商品や自治体の食育ページなどにより様々です。大体0.15g〜0.5gくらいという表記でした。
私も家の計量器具(最小単位1g)で測ってみたところ、一般的な塩瓶(塩事業センターの赤いキャップのもの)で7振りで1gが検出されました。
ということは私の一振りは0.14gということでしょうか。弱気過ぎるのかな。
来るべきお手伝いに備え奥様が料理される時を観察し、奥様の普段の加減を学習しておきましょう。
「ひと回し」
冒頭の我が家の会話でも出てきましたね。主に醤油等の液状の調味料の分量として登場します。
鍋のサイズなんかで変わるじゃん。というのは確かにそうで、色々調べて見ても約大さじ1杯ということの様です。
手伝い夫としては怒られないために思ったより小さめの円を描きながらサッと入れて、
味見を奥様にお願いしましょう。まだ慌てる様な場面ではありません。攻め過ぎずいきましょう。
「ひたひた」
何か妖怪の名前の様な響きですが、これは水の分量を表しています。
鍋に入れた材料が水面から少し顔を出す程度の量のことです。
池からカッパが皿を見せて「あ、カッパだ!」と子供が騒いでいるくらいの状態をイメージして下さい。
煮崩れしやすい素材はこの分量で煮ます。
「かぶるくらい」
こちらも水の分量を表しています。
「かぶるくらい」とは前述の「ひたひた」よりも少し多い”鍋の具材がギリギリ水面から出ない状態”を示します。
茹で上がった際に煮汁が残ります。ジャガイモを柔らかく煮たり、ゆで卵を作る際の量です。
子供がお風呂で「何秒潜れるか競争!」と言ってお湯に潜っていった感じを思い描いて下さい。
「たっぷり」
「かぶるくらい」よりもさらに多く、具材は完全に浸かっている量です。
葉物をさっと茹でたいときやパスタなどを茹でる際の量です。
たっぷり入れ過ぎて吹きこぼれるとものすごく怒られますので気をつけましょう。
「適量」
きました一番わからない奴。
「ちょうど良い量」「適切な量」とか表現されますが、「だからその丁度良さを聞いてるんだよ!具体的な数値で!」という感じです。
こればっかりは定量化しようがありません。残念ですが自身の舌が赴くままにぶち込みましょう。
ただ、奥様から「適量で入れといて」と言われた際には「あなたの好みの味加減が知りたいの」と言われたと思って、頑張って下さい。
今後の家庭の味に方向性を提案してみましょう。
また似た言葉に「適当」があります。
この言葉は非常に危険なので出来るだけ使用しない様にしましょう。たとえば、
「今晩のおかず?適当でいいよ。」
これはいけません。塩を一掴み入れられるか皿に調理前の具材がそのまま置かれることになるでしょう。
奥様の機嫌が良ければ皮くらいは剥いて頂けるかもしれませんが。
「まとめ」
今回は料理における分量表記についてお話させて頂きました。
料理の手伝いなどせずに学生時代を過ごした男性陣にはなかなか馴染みのないところもあるかと思います。
料理も他の家事も仕事も全て一緒です。慣れればある程度は出来るようになります。
ただし、張り切ってお手伝いをするつもりが、かえって邪魔にならないように気をつけましょう。
普段からどこに何がしまっているか確認する。
奥様の調理時の導線を把握しておく。
勝手に高い具材を買ってこない。
たくさんありますが、相手を思いやれば怒らせるような行動は取らないはずです。
「俺も手伝いたいんだけど、俺でも出来るようなことある?」と素直に聞いてみましょう。
先ずは歩み寄ることが肝心です。
時には「ない!」と悲しい返事もあるかも知れませんが、そんな時はコソッと片付けをしたり別のことでもしていましょう。
「無いならいいか。」とリビングでテレビを観ながら大笑いをするのは危険ですよ。
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